SEO対策で安定集客に成功したエクステリア専門店の事例
1. エクステリア業界の集客の現状と課題
エクステリア・外構工事の集客は、多くの場合こんなパターンになりがちです。
- ハウスメーカーや工務店からの下請けがメイン
- ポータルサイト(マッチングサイト)への掲載頼み
- 折込チラシ・ポスティング・新聞広告などの紙媒体
- 紹介・口コミに依存している
もちろんこれらも大切な集客チャネルですが、次のような課題が出やすくなります。
- 単価が上がりづらく、利益率が低い
- 下請け比率が高く、自社のブランドが育たない
- 広告費の割に反響数が安定しない
- 繁忙期と閑散期の波が大きく、売上が読みにくい
そこで近年、**「自社のエクステリア専門サイトを育てて、SEOで安定的に集客する」**という考え方が非常に重要になっています。
今回ご紹介するのは、まさにその方向転換に成功し、
**「問い合わせ数3倍・契約数2.4倍・下請け比率の大幅低減」**を実現したエクステリア専門店のSEO集客成功事例です。
2. 成功事例の概要:地域密着エクステリア専門店B社様
2-1. 会社概要
- 業種:エクステリア・外構工事専門店
- エリア:地方中核都市+周辺市町村(車で30〜40分圏内)
- 事業内容:
- 新築外構一式
- リフォーム外構(駐車場拡張・目隠しフェンス・アプローチ改修など)
- カーポート・ウッドデッキ・テラス屋根・門柱・門扉 など
2-2. SEO対策前の集客状況
SEO対策を行う前は、以下のような状況でした。
- 毎月の平均問い合わせ数:8〜10件程度
- 自社ホームページからの問い合わせ:月3件前後
- 他は紹介・ポータルサイト・ハウスメーカー下請けが中心
- 自社サイトの主な流入キーワード:
- 「会社名」や「B社 エクステリア」など社名検索
- 一部「地域名+外構工事」で5〜6ページ目に表示
見込客からはこんな声も多くありました。
「ホームページは見たことあったけど、施工事例が少なくてイメージしにくかった」
「検索してもなかなか上に出てこないので、他社さんに先に問い合わせてしまった」
2-3. B社様の悩み
- 下請け比率が高く、思うように利益が残らない
- 「自社指名」で仕事を増やし、エンドユーザーとの直接取引を増やしたい
- 営業や現場に追われて、ホームページの更新が止まっていた
- SEO対策に興味はあるものの、何から手をつければよいか分からない
そこで、「エクステリア専門SEO×施工事例コンテンツ」を軸にした集客強化プロジェクトがスタートしました。
3. エクステリアSEO集客の全体戦略
最初に行ったのは、**「場当たり的に記事を増やすのではなく、全体の戦略を設計すること」**でした。
3-1. ゴール設定
B社様とは、明確に次のゴールを共有しました。
- 自社サイト経由の問い合わせを月10件 → 月30件へ
- 「地域名+エクステリア」「地域名+外構工事」で検索1ページ目〜3位以内を狙う
- 下請け比率を下げ、エンドユーザーからの直接契約を年間30件以上増やす
3-2. ターゲットの明確化
エクステリアと一口に言っても、ターゲットはさまざまです。
- 新築を建てたばかりの30〜40代ファミリー
- 駐車場を拡張したい共働き世帯
- プライバシー対策(目隠しフェンス・門扉)をしたい住宅街の方
- 雨の日の出入りを楽にしたいシニア世帯
B社様とヒアリングを重ねた結果、特に利益率が高く、B社様の得意分野でもある、
- 「新築外構一式」
- 「駐車場拡張+カーポート設置」
- 「おしゃれな目隠しフェンス+門柱のトータルデザイン」
この3つを主力商品と位置づけ、SEOのターゲットもここに集中させました。
3-3. キーワード戦略の設計
次に行ったのは、「検索されるキーワード」を徹底的に洗い出すことです。
メインキーワード(ビッグワード)
- 「地域名+エクステリア」
- 「地域名+外構工事」
- 「地域名+外構」
ミドル・スモールキーワード(具体ニーズ)
- 「地域名+カーポート」
- 「地域名+駐車場拡張」
- 「地域名+目隠しフェンス」
- 「地域名+ウッドデッキ」
- 「地域名+玄関アプローチ」
- 「地域名+新築外構 費用」
- 「地域名+外構工事 相場」
情報収集系キーワード(コラム向け)
- 「外構工事 費用 相場」
- 「外構工事 いつ頼む」
- 「新築 外構 打ち合わせのタイミング」
- 「カーポート 何台分 迷う」
- 「おしゃれ 外構 失敗例」
これらを「トップページ」「サービスページ」「施工事例」「ブログ・コラム」に、役割を分けて組み込んでいきました。
4. 実際に行ったエクステリアSEO対策
ここからは、実際に行った施策をできるだけ具体的にご紹介します。
4-1. トップページのリニューアル
まずは、「地域名+エクステリア」などのメインキーワードを狙うトップページを全面的に見直しました。
主な改善ポイント
- ファーストビューに
- 「地域名+エクステリア専門店」であることを明示
- メインキャッチコピー+施工写真スライダー
- お客様が知りたい情報を上から順番に
- B社様が選ばれる理由(強み)
- 代表挨拶・想い
- 施工事例のダイジェスト
- 対応エリア
- よくある質問
- 資料請求・お問い合わせへの導線
- メインキーワードを自然に盛り込みながら、読みやすさを重視
- スマホでの見やすさ(ボタンの大きさ・フォントサイズ・読み込み速度)を最適化
トップページは、「エクステリア SEO対策」の心臓部です。
ビッグワードで評価されるだけでなく、他のページへの「ハブ」として機能するように設計しました。
4-2. サービスページの細分化
それまでB社様のサイトでは、
「外構工事」「エクステリア工事」
といったざっくりしたページが1〜2ページあるだけでした。
そこで、
- 「新築外構一式」
- 「駐車場拡張・カーポート」
- 「目隠しフェンス・門扉」
- 「ウッドデッキ・テラス屋根」
といった形でサービスをカテゴリー別に分け、それぞれ専用ページを制作しました。
各ページでは、
- 対応している工事内容
- 価格の目安(施工例ベースで「○○万円〜」と記載)
- ビフォーアフター写真
- その工事を検討しているお客様が感じる不安・疑問への回答
- 「この工事はこんな方におすすめです」
- 実際の施工事例へのリンク
などをまとめ、「検索ユーザーが知りたいことを全てそのページで完結できる」構成を意識しました。
4-3. 施工事例ページの徹底強化
エクステリア業界のSEOで特に効果的なのが、**「施工事例ページの充実」**です。
B社様のサイトでは、もともと施工事例が10件ほど掲載されていましたが、
- 写真が少ない(1〜2枚だけ)
- テキストが「○○市○○様邸 新築外構工事をさせていただきました」程度で情報が薄い
- キーワードもエリアも意識されていない
という状態でした。
改善後の施工事例ページ
各事例ページで、以下の項目を必ず記載するようにしました。
- 施工エリア(市町村名)
- 工事内容(例:新築外構一式/駐車場拡張/カーポート/フェンスなど)
- ご家族構成・ライフスタイル(可能な範囲で)
- お客様のお悩み・ご要望
- B社様からの提案内容
- 具体的なプランの工夫点
- 使用した商品名(可能な範囲で)
- ビフォー・工事中・完成後の写真
- 担当者コメント
- お客様の声(アンケートがある場合)
さらに、タイトルにもキーワードを意識して盛り込みました。
- NG例:
- 「A様邸 新築外構」
- OK例:
- 「【地域名】新築外構一式|カーポート+目隠しフェンスで駐車しやすく、おしゃれな玄関まわりに」
- 「【地域名】駐車場拡張工事|2台用カーポートと土間コンクリートで使いやすさを重視した外構リフォーム」
結果として、この施工事例ページがミドル・スモールキーワードで検索上位に表示されるようになり、指名度の高い問い合わせにつながっていきました。
4-4. ブログ・コラムで「悩みの検索」に応える
施工事例だけでなく、「情報収集系キーワード」に対応するコラム記事も定期的に追加していきました。
実際に作成したコラムテーマの一例です。
- 「新築外構工事はいつまでに決める?失敗しないための打ち合わせのタイミング」
- 「外構工事の費用相場を徹底解説|新築・リフォーム別の目安と見積もりのポイント」
- 「駐車場を2台から3台に増やしたいときに知っておきたいポイント」
- 「おしゃれな目隠しフェンスの選び方|素材・高さ・色で失敗しないコツ」
- 「カーポートは本当に必要?後からつける場合の注意点」
これらの記事では、
- 気をつけるべきポイント
- よくある失敗例
- プロとしてのアドバイス
- 自社の施工事例へのリンク
を盛り込み、**「読んだ人がそのまま問い合わせしたくなる記事」**を意識して作成しました。
4-5. Googleビジネスプロフィール(MEO)との連携
エクステリアのような地域商圏ビジネスでは、**MEO(ローカルSEO)**も非常に重要です。
B社様では、
- Googleビジネスプロフィールの情報を最新化
- カテゴリ・サービス項目を整備
- 施工写真を定期的に追加
- 施工事例ページやコラムからもGoogleマップへの導線を確保
することで、「地域名+エクステリア」「地域名+外構工事」で検索したときに、
マップ枠にも表示される状態を目指しました。
4-6. 問い合わせ導線の改善
SEOでアクセスが増えても、「問い合わせしにくいサイト」では成果につながりません。
そこで、以下のような導線改善も同時に行いました。
- 各ページの下部に「無料相談」「見積もり依頼」へのボタンを設置
- スマホ閲覧時は常に画面下に「電話ボタン」「問い合わせボタン」を固定表示
- 簡易な「相談フォーム」と、詳細見積もり用の「見積もりフォーム」を分けて導入
- 「LINEで写真を送って簡単相談」など、気軽な入口も用意
これにより、「とりあえず相談だけしてみよう」というライトな問い合わせも増加しました。
5. エクステリアSEO対策の成果
では、実際にどのような成果が出たのかを見ていきます。
5-1. アクセス数の推移
SEO対策開始からのアクセス数の変化は、以下のようになりました。
- 1〜3ヶ月目:
- まだ大きな変化はなく、徐々に「外構関連コラム」への流入が増え始める
- 4〜6ヶ月目:
- 「地域名+外構工事」「地域名+カーポート」などのミドルキーワードで
1ページ目に表示されるページが増加 - 月間アクセス数が約2倍に増加
- 「地域名+外構工事」「地域名+カーポート」などのミドルキーワードで
- 7〜12ヶ月目:
- メインキーワード「地域名+エクステリア」で3位以内をキープ
- 多くの施工事例ページも、複数のキーワードで検索上位に表示
- 月間アクセス数は対策前の約3.1倍まで増加
5-2. 問い合わせ数・契約数の推移
アクセスだけでなく、肝心の「問い合わせ」「契約」にもはっきりとした変化が出ました。
- 対策前:
- 月間問い合わせ数:8〜10件
- うち自社サイトから:3件前後
- 対策開始6ヶ月後:
- 月間問い合わせ数:20件前後
- うち自社サイトから:12〜14件
- 対策開始12ヶ月後:
- 月間問い合わせ数:25〜30件
- うち自社サイトから:18〜22件
- 自社サイト経由の問い合わせの成約率:約45%
結果として、
- 自社サイト経由の契約件数:約2.4倍
- 下請け比率:大幅に低下
- 利益率の高い工事(新築外構・トータル提案)が増加
といった成果につながりました。
5-3. お客様の質の変化
数字以外にも、B社様が実感された変化があります。
- 施工事例やコラムをしっかり読み込んだ上で問い合わせてくれる
- 「B社さんのこの事例のようにしたい」と具体的なイメージを持っている
- 値段だけで比較するのではなく、「安心して任せられる会社か」を重視するお客様が増えた
その結果、**「打ち合わせがスムーズになり、成約率も上がった」**とB社様からご評価いただきました。
6. なぜこのエクステリアSEOは成功したのか?5つの理由
この事例がうまくいった理由を、5つに整理してみます。
6-1. 「ターゲット」と「ゴール」が明確だった
- 誰に向けて集客したいのか
- どの商材を伸ばしたいのか
- どれくらい問い合わせ・契約を増やしたいのか
を最初に共有できていたため、
やるべきことと、やらなくていいことがはっきりしたことが成功の大きな要因でした。
6-2. 施工事例を「ただの実績紹介」で終わらせなかった
多くのサイトが「施工写真のアルバム」止まりなのに対し、B社様の事例ページは、
- お客様の悩み
- プロの提案意図
- 施工の工夫点
- 完成後の変化・メリット
までしっかり書き込んだことで、検索エンジンにもユーザーにも評価されるページになりました。
6-3. コラムで「検索ユーザーの悩み」に応えた
施工事例だけでなく、
- 費用相場
- 工事のタイミング
- 失敗例
- 商品選びのポイント
といった情報を丁寧に発信したことで、
**「まだ具体的に依頼する会社を決めていない層」**にもアプローチできました。
6-4. 地域名×ニーズ別キーワードを網羅的に押さえた
- 「地域名+エクステリア」
- 「地域名+外構工事」
- 「地域名+カーポート」
- 「地域名+目隠しフェンス」
など、エリアとニーズの掛け合わせキーワードを着実に取りこぼさない設計にしたことで、
いろいろな入口から見込み客が流入するようになりました。
6-5. 更新・運用の仕組みを作った
SEOは「一度作って終わり」ではなく、
**「運用を続けることでじわじわ効いてくる」**施策です。
B社様では、
- 毎月○件以上、施工事例を追加する
- 季節に1本以上、コラム記事を追加する
- Googleビジネスプロフィールの写真・投稿も定期的に更新する
といった「運用ルール」を決めたことで、
結果が右肩上がりに伸びていきました。
7. エクステリア業界でSEO集客に取り組むときのポイント
これからエクステリア・外構工事店としてSEOに取り組む場合、
最低限押さえておきたいポイントをまとめます。
7-1. まずは「地域名+エクステリア」「地域名+外構工事」を狙う
ビッグワードを攻める前に、
- 自社のメインエリア
- 対応可能な周辺市町村
を整理し、「地域名」が入ったキーワードをきちんとサイト内に配置することが重要です。
7-2. 写真とテキストの両方で「魅せる」
エクステリアはビジュアルが命です。
しかし、写真だけでは検索エンジンには伝わりません。
- 魅力的な施工写真
- 具体的な説明テキスト
この両輪をそろえてこそ、「SEOとして強い施工事例ページ」になります。
7-3. 費用感・工期・よくある質問は、できる範囲で公開する
見込み客が知りたいのは、
- いくらくらいかかるのか
- どれくらいの期間が必要なのか
- どんな流れで進むのか
といった、「問い合わせ前に知っておきたい情報」です。
すべてを細かく書く必要はありませんが、
目安の価格帯や施工の流れを掲載するだけでも、安心感と問い合わせ率は大きく変わります。
7-4. スマホでの見やすさを最優先する
エクステリアを検討している30〜40代ファミリーは、
スマホで情報収集をしているケースがほとんどです。
- 文字が小さすぎないか
- メニューが分かりやすいか
- ボタンが押しやすいか
- 画像の読み込みが遅くないか
こうした点をチェックし、スマホファーストでサイト設計を行うことが重要です。
7-5. 「更新が止まらない仕組み」を作る
- 写真を撮る段階で「施工事例用」のショットも意識
- 完成後すぐに簡単なメモを残しておく
- 月に○件は必ずアップする、と決めて担当者を明確にする
など、忙しい現場の中でも無理なく続けられる運用フローを作ることが成功のカギです。
8. これからエクステリアのSEO集客を始める方へ
今回ご紹介したエクステリアSEOの成功事例は、
- 特別な裏ワザやテクニック
- 一夜にして成果が出る魔法の方法
ではありません。
- 「誰に」「どんな工事を」届けたいのかをはっきりさせる
- 地域名とニーズを掛け合わせたキーワードを丁寧に設計する
- 施工事例とコラムで、お客様の悩みに正面から向き合う
- Googleマップ(MEO)も含めて、地域の中での見つけられ方を整える
- そして、更新を止めずにコツコツ積み上げる
という、王道かつ再現性の高い取り組みを続けた結果です。
エクステリア・外構工事の集客は、まだまだ
「ポータルサイト頼み」「紹介待ち」の会社様も少なくありません。
だからこそ、今のうちから自社のエクステリア専門サイトを育て、SEOで“選ばれる仕組み”を作っておくことが、
数年先の売上・利益・ブランド力に大きな差を生みます。
9. まとめ
- エクステリア・外構工事店にとって、SEOによる自社集客は下請け依存から抜け出す大きな武器になる
- 「地域名+エクステリア」「地域名+外構工事」を軸に、ターゲット・ゴール・キーワードを明確に設計することが重要
- 施工事例とコラムを充実させ、写真とテキストの両方で魅力を伝えることで、問い合わせ数・契約数は大きく変わる
- MEO(Googleマップ対策)や問い合わせ導線の改善も併せて行うことで、SEOの効果を最大限に引き出せる
- コツコツと更新・運用を続けることで、安定した集客の“資産”になる
※このコラムでは、実在の企業名・数値は一部変更・加工していますが、
実際にエクステリア業界で行ったSEO対策のノウハウをもとに構成しています。
エクステリア・外構工事のSEO対策やホームページ集客について具体的なご相談がありましたら、ぜひお気軽にお問い合わせください。
現在のサイトの診断から、キーワード戦略の設計、施工事例の見せ方の改善まで、
御社の強みを生かした集客プランをご提案いたします。